みなさん、はじめまして。3障がい者ピアサポーターのせいと申します。
みなさんにピアサポートの心構えと覚悟を問いたいと思い・・・お話しをします。
さて・・・僕がピアサポーターに立つ前から、僕には疑問に感じる事が多くありました。
「それは「ピアサポート」を難しくする事に何の意味があるのか?」です。
僕は見ました。自分のリカバリストーリーに嬉々として、こんな医療用語を学んだと報告する人を。
僕は失望しました。勉強会と称して、自分が論理的に優位に立とうとする輩がいっぱいいる事を。
僕は悲しみました。せっかく自分で見つけたリカバリーの方法を、同じピアサポーターが「この方法、○○の精神療法の○○だよね。って簡単に言う友人を。
みなさん、染まりすぎです。勘違いしすぎです。僕たちは医者じゃないのです。「ピアサポーター」・・・仲間なのです。
だから、僕達のやる事はただひとつ・・・「自分の背中を見せる事です」
そして・・・これから、とあるピアサポーターの例を話します。
まず、ピアサポートの素質に頭の良さと議論のうまさは一切関係ありません。議論でマウントを取ろうとする人(具体的には上から目線で話す人)は一切無視してください。
次に、ピアサポーター自身の話が長いのも勘弁してください。自分の話をするより当事者の聞き役に徹してください。
そして、先ほどの話を例にします。僕が一生懸命考えた方法を、ピアサポーターの友人は「あ。これマインドフルネスね」って話しました。僕は悲しかったです。
何を言っているのか分からない人もいるかもだけど、ほんのちょっとした日常にもそんな勘違いをした人・・・「医療用語」という言葉の暴力を振り回している人がいるのです。
ここにいるピアサポーター達は、同じ過ちはしないでください。
そして・・・例えば、こんな諺があります・・・「人のふり見て我がふり直せ」・・・この諺はみんな知っています。
でも、その事をピアサポートの世界で実践している人がものすごく少ないのを、僕は実際よく体感しています。
はっきり言って・・・「長いものに巻かれる」人間が、多すぎです。ピアサポートに何年働いたかは全く関係ありません。むしろ理論を振り回す古いピアサポーターは「老害」です。
そういえば、僕が自己紹介する時に「自己流で回復しました」と話すと、鼻で笑って、この医療方法がおススメだよって医療の本を渡す友人がいます。
これは絶対やってはいけないピアサポーターの罠です。
・・・ここで、リカバリーを山登りを例にして話します。
この前ピアサポーターの友人に話しました。「リカバリーを山登りと例えて、案内本を片手に案内する案内人と、自分の目で見て抜け道や穴場を知っている案内人・・・どっちがいい?」
そうしたら、彼女はこう答えました。「自分の体験にもとづいて物を言えと言いたいのかな?」
これが・・・すなわち、僕が一番言いたかった事です。
リカバリーとは、決してトラウマや人生の傷の舐めあいから出てくる行為ではありません。
自分の意志で、自分の足で、動いて、あがいて、失敗して、必死になってつかんだ「何か」を仲間たちに伝える行為です。
だから、すくなくとも・・・ここにいるみなさんは自分を信じて・・・自分の選択を、自分の意志を、そして、自分の背中を仲間に見せ続ける事を続けてください。
これで僕の話を終わりにします。ありがとうございました。